📅 令和6年(2024年)12月23日(一審)/2025年10月1日(二審)/2026年4月(確定) | ⚖️ 長野地方裁判所/東京高等裁判所/最高裁判所 | 📂 殺人被告事件
2021年9月、長野県塩尻市の自宅兼会社事務所で、当時の長野県議会議員・丸山大輔被告の妻(当時47歳)が首を圧迫されて亡くなっているのが見つかりました。丸山被告は一貫して無罪を主張しました。
犯行を直接示す証拠はありませんでしたが、裁判所は防犯カメラ映像などの間接証拠を積み重ねて懲役19年を言い渡し、2026年4月、最高裁が上告を棄却して刑が確定しました。
事件の概要|議員宿舎にいたはずの夜に起きた事件
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 発生日時 | 2021年(令和3年)9月29日未明 |
| 場所 | 長野県塩尻市の被告人宅兼会社事務所 |
| 被害者 | 被告人の妻(当時47歳) |
| 死因 | 頸部圧迫による窒息死 |
| 逮捕・起訴 | 2022年11月28日に逮捕、同年12月20日に起訴 |
妻は自宅1階の事務室で亡くなっているのを家族に発見されました。丸山被告は当時、長野市の議員宿舎に泊まっていたと説明していました。
殺害されたことや死因に争いはなく、裁判の焦点は「丸山被告が犯人だと言えるかどうか」の一点でした。
判決の流れ|一審から最高裁まで懲役19年
2024年12月23日 第一審・長野地裁(裁判員裁判)
⚖️ 懲役19年
多数の間接証拠を総合し、被告人が犯人だと認定しました。
2025年10月1日 控訴審・東京高裁
⚖️ 控訴棄却——懲役19年を維持
弁護側は新証拠を申請し無罪を主張しましたが、「合理的疑いは残らない」と判断されました。
2026年4月 最高裁
📂 上告棄却——懲役19年が確定
最高裁が上告を退け、刑が確定しました。
有罪の決め手|積み重ねられた4つの間接証拠
① 防犯カメラが捉えた「被告人の車」の動き
最も重視されたのは、複数の防犯カメラの映像です。被告人が使っていた車と特徴がよく一致する車が、事件前夜に議員宿舎付近を出発し、事件の時間帯に現場周辺を走り、その後再び議員宿舎付近に戻る様子が写っていました。
しかもその車は、幹線道路や高速道路を避けるように脇道を通っていたとされます。裁判所は、偶然の一致とは考えがたいと判断しました。
② 近隣住民の目撃証言
事件当日の午前3時過ぎ、現場近くで男性が車のハッチバックを開けている姿を見たという住民の証言がありました。時刻や車の特徴、人物の体格は、防犯カメラ映像や被告人の行動と整合すると評価されています。
③ 「外部犯」を装ったような現場
事務所には土足の足跡や、現金の一部だけが抜き取られた手提げ金庫が残されていました。しかし他に物色した跡はなく、被害者が激しく抵抗した跡もありません。裁判所は外部の窃盗犯による犯行とするのは不自然と判断し、足跡も被告人がふだん使っていたテニスシューズと特徴が一致する可能性が高いとしました。
④ 動機|不倫相手との復縁
裁判所は、被告人が長年交際していた女性との復縁を強く望む一方、離婚すれば政治活動や経済面で大きな不利益があったと指摘しました。妻の死後まもなくその女性に再び近づいていたことも、動機を裏付ける事情とされています。
裁判所の評価|「身勝手で冷酷な犯行」
長野地裁は、これらの証拠を総合すれば被告人が妻を殺害したと認めるのが合理的で、第三者による犯行の可能性は現場の状況と合わないと判断しました。
東京高裁でも、弁護側は新たな証拠の採用を求め、「被告を犯人と直接示す証拠がない」「妻との関係は良好で動機はない」と反論しました。しかし高裁は「合理的疑いは残らない」として、一審の判断を支持しています。
⚠️ 間接証拠による有罪認定のポイント
- 一つひとつの証拠だけでは犯人と断定できなくても、総合して判断される
- 被告人が犯人でないとすると合理的に説明できない事実があるかが問われる
- 第三者による犯行の可能性が、具体的な証拠に基づいて検討される
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📌 この判決のポイントまとめ
- 2021年9月29日未明、長野県塩尻市で元長野県議・丸山大輔被告の妻(当時47歳)が殺害された。
- 直接証拠はなかったが、防犯カメラ映像・目撃証言・現場状況・動機という間接証拠から有罪とされた。
- 長野地裁は2024年12月23日に懲役19年、東京高裁も2025年10月1日に控訴を棄却した。
- 2026年4月、最高裁が上告を棄却し、懲役19年が確定した。
まとめ|間接証拠でも「合理的疑いを超える」立証は可能
現職の県議会議員が妻殺害の罪に問われ、無罪を訴え続けた事件は、最高裁で懲役19年が確定しました。直接証拠がない事件で、防犯カメラなどの客観的な記録がいかに重い意味を持つかを示した裁判です。
同時に、ネット上では「19年は軽い」という声もあったと報じられています。量刑の妥当性については意見が分かれるところですが、三審を通じて一貫した判断が示されたことの重みは大きいと感じます。
よくある質問(FAQ)
Q. 丸山大輔被告の刑は確定しましたか?
A. はい。2026年4月、最高裁が上告を棄却し、懲役19年が確定しました。
Q. 直接証拠がないのに有罪になるのですか?
A. 刑事裁判では、間接証拠を総合して「合理的な疑いを超える」程度に証明されれば有罪となります。本件では防犯カメラ映像などが重視されました。
Q. DVや夫婦間のトラブルの相談先は?
A. 「DV相談+(プラス)」(0120-279-889)では電話やチャットで相談できます。身の危険があるときは110番、急がない相談は警察の#9110へ。
出典・参考資料
- 妻殺害の罪で元長野県議の懲役19年確定へ 最高裁が上告棄却(NHK、2026年4月)
- 元長野県議、二審も懲役19年 妻殺害、無罪主張退ける―東京高裁(時事ドットコム、2025年10月1日)
- 元長野県議・丸山大輔被告(50)に懲役19年の実刑判決(ライブドアニュース、2024年12月23日)
【免責事項】本記事は、判決および報道等の公開情報をもとに、事件と裁判の内容を一般向けに解説したものです。記事中の事実関係は裁判所の認定や報道の範囲によるもので、判決が確定していない事件については、有罪が確定するまで被告人は無罪と推定されます。個別の法的判断は弁護士等の専門家にご相談ください。


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