📅 令和8年(2026年)9月18日公表 | ⚖️ 関東経済産業局 | 📂 特定商取引法に基づく業務停止命令・指示・業務禁止命令
水回りの給排水管工事と害虫駆除を訪問販売で手がけていた株式会社HOPE Group(東京都新宿区)に対し、関東経済産業局は令和8年9月、特定商取引法に基づく9か月間の業務停止命令を出しました。代表取締役の池本明優氏にも、同じ期間の業務禁止命令が出されています。
認定された違反は、契約書面の不備、クーリング・オフをめぐる虚偽の説明、全額返金の拒否、そして消費者の意に反してATMへ連れて行った行為の4つ。この記事では、国が公表した2件の具体的事例を中心に、処分の中身を整理します。
HOPE Groupへの処分内容|業務停止命令9か月・指示・代表者への業務禁止命令
処分を行ったのは関東経済産業局です。消費者庁長官から権限の委任を受けた関東経済産業局長が、令和8年9月17日付で命令を出し、翌18日に公表しました。処分は次の3本立てになっています。
| 処分 | 根拠 | 内容 |
|---|---|---|
| 業務停止命令 | 特定商取引法 第8条第1項 | 令和8年9月18日から令和9年6月17日までの9か月間、訪問販売に関する業務の一部(勧誘、申込受付、契約締結)を停止 |
| 指示 | 同法 第7条第1項 | 違反の原因を調査・分析したうえでの法令遵守体制の整備と再発防止策、返金・解約の問合せへの適切で誠実な対応、契約者への通知 |
| 業務禁止命令(代表者個人) | 同法 第8条の2第1項 | 池本明優氏に対し、同じ9か月間、停止対象の業務を新たに開始すること、およびその業務を営む法人の担当役員になることを禁止 |
ここで押さえておきたいのは、停止されるのは訪問販売の「勧誘・申込受付・契約締結」の部分だという点です。すでに契約した人からの解約や返金の問合せへの対応は停止の対象ではなく、むしろ後述の指示で、誠実に対応することが求められています。
処分を受けた株式会社HOPE Groupの会社名・所在地・代表者名
消費者庁が公表した資料に記載されている会社情報は次のとおりです。所在地や法人番号まで公表されているのは、消費者が別の会社と取り違えないようにするためです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 会社名 | 株式会社HOPE Group |
| 法人番号 | 3011401025128 |
| 本店所在地 | 東京都新宿区中落合3-29-10 野澤ビル3F |
| 代表者 | 代表取締役 池本 明優(いけもと あきまさ) |
| 設立 | 令和5年(2023年)5月8日 |
| 資本金 | 500万円 |
| 事業内容 | 訪問販売による、水回りの給排水管工事に係る役務、および害虫駆除と駆除後の予防措置に係る役務の提供 |
⚠️ 類似名称の別会社にご注意
公表ページには、類似する名称の別会社と間違えないよう、会社所在地なども確認してほしいという趣旨の注記があります。「HOPE」を含む社名の会社は他にもあり得ます。社名だけで判断せず、法人番号(3011401025128)と本店所在地で確認してください。
認定された4つの違反行為|書面の不備・虚偽説明・返金拒否・ATM連行
国が認定した違反行為は、時期の異なる4つです。いずれも令和7年(2025年)に起きた行為で、契約書面の段階から解約後の対応まで、取引の入り口から出口までにわたっています。
01
契約書面の不備
令和7年2月〜6月。契約書面に会社の名称と代表者の氏名を記載しなかった。(特商法第5条第1項)
02
クーリング・オフの不実告知
令和7年7月。申し出た消費者に「訪問販売には該当しない」ためクーリング・オフはできない、と虚偽の説明をした。(同法第6条第1項第5号)
03
全額返金の拒否
令和7年2月〜7月。解除時に受け取った金銭を全額返す義務があるのに、一部の返金しか提示しなかった。(同法第7条第1項第1号)
04
意に反したATM連行
令和7年2月。消費者の同意なく、金融機関のATMへ連れて行った。(同法第7条第1項第5号、施行規則第18条第6号ロ)
とくに重いのは、クーリング・オフを「できない」と偽り、返金も一部にとどめたという解約後の対応です。契約した消費者にとって、最後の砦であるクーリング・オフを封じられるのは致命的だからです。
書面に社名と代表者名がなかった、という違反は地味に見えます。ただ、トラブルになったときに「誰に連絡すればよいのか」「誰が責任者なのか」を消費者が辿れなくなる点で、実際の不利益は小さくありません。
国が認定した具体的事例|広告の「550円〜」「980円〜」と契約額の大きな開き
公表資料には、認定の根拠となった2件の事例が記載されています。登場人物は「消費者A」「作業員Z」のように匿名化されており、金額や発言、経緯は資料の記載に基づきます。2件とも、来訪を依頼するきっかけになったのは、同社が管理していたウェブサイトの広告表示でした。
手口の全体像|依頼から解約拒否まで5つの段階
2件の認定事実を時系列に並べると、次のような流れが浮かび上がります。
01
サイトで最低額を提示
同社が管理するウェブサイトに「550円〜」「980円〜」と表示し、来訪の依頼を募る。
02
説明のないまま来訪
依頼した時点では、具体的な作業内容や金額の説明を受けていない。
03
現場で高額契約を勧誘
来訪した作業員が契約を勧誘。契約額は消費者の想定を10万円以上、30万円以上上回った。
04
支払いを迫る
現金で払えないと伝えても、作業員がATMまで同行して支払わせた(事例2)。
05
解約を断る
「訪問販売には該当しない」「工事は終わっている」と告げ、返金は一部にとどめた。
注目したいのは、依頼した時点と契約する時点のあいだに、説明の空白があることです。広告には最低額しか出ておらず、実際の金額は、作業員が来訪した後の契約の場面で問題になっています。次に、2件の事例を一つずつ見ていきます。
事例1|「550円〜」の広告で害虫駆除を依頼、契約額は想定を10万円以上上回った(令和7年6月)
消費者Aは令和7年6月、同社が管理するウェブサイトの「関東エリア最安値に挑戦!550円(税込)〜」という表示を見て、自宅への訪問を依頼しました。同社からは、害虫駆除の具体的な内容や金額について、事前の説明はありませんでした。Aが考えていた予算は、高くても1万円程度です。
令和7年6月・依頼
広告を見て、自宅への訪問を依頼
具体的な内容・金額の説明はなし。Aの想定は、高くても1万円程度。
来訪・契約
作業員Zが害虫駆除の契約を勧誘
害虫駆除と、駆除後の予防措置に係る役務の契約を締結。契約額は、Aの想定を10万円以上上回った。
解約の申し出
消費生活センターの相談員Bを介して申し出
Aは、相談員Bを通じてクーリング・オフを申し出た。
同社の対応
従業員Yが「訪問販売には該当しない」と説明
受け取った金銭は一部を返しただけで、全額の返還は拒否した。
訪問した作業員Zは、害虫駆除の役務について契約を勧誘し、契約金額はAの想定を10万円以上上回るものになりました。ただし、契約の対象は「害虫駆除及び駆除後の予防措置に係る役務」とされているだけで、代金の内訳や、どの作業にいくらかかったのかは、公表資料に記載がありません。
解約の場面では、従業員Yが、相談員Bに対して、あたかもクーリング・オフができない契約であるかのように次のとおり告げたと認定されています。
——消費者庁公表資料(関東経済産業局の行政処分)より
あわせて、金額に納得できないなら一部を返金できるという趣旨の提示もありました。受け取った金銭の全額を返す義務があるのに、一部の返還にとどめた点が、返金拒否の違反とされています。
——消費者庁公表資料より(金額は資料上「○円」と伏せられています)
見過ごせないのは、この説明が消費者本人だけでなく、消費生活センターの相談員に対しても行われている点です。専門の相談窓口が間に入っている場面でさえ、同社は同じ説明をしたと認定されています。
事例2|「980円〜」の詰まり修理が30万円超の契約に。現金で払えないと伝えるとATMへ(令和7年2月)
事例2は、来訪を依頼した人と、実際に契約した人が別だったケースです。令和7年2月、消費者Cは親族Dに、自宅に来てトイレの修繕工事をしてくれる業者を探してほしいと頼みました。Dは、同社が管理するウェブサイトの「詰まりトラブル今すぐお電話を 980円〜」という表示を見て、Cの自宅への訪問を依頼しています。
業者を探すことは頼まれていたものの、Dは同社から具体的な内容や金額の説明を受けておらず、それをCに報告することも、来訪を要請することについてCの許可を受けることもしていませんでした。Cが想定していたのは、高くても3万円程度のトイレの修繕工事です。
令和7年2月・依頼
親族Dが広告を見て、来訪を依頼
Dは具体的な内容・金額の説明を受けず、Cへの報告や許可もなし。Cの想定は、高くても3万円程度。
来訪・契約
作業員Xが給排水管工事の契約を勧誘
トイレの修繕工事として契約を締結。契約額は、Cの想定を30万円以上上回った。
支払い
現金では払えないと伝えたが、ATMへ
Xが同行してCを金融機関のATMへ連れて行き、現金を出金させて、その場で支払わせた。
解約の申し出
Cがクーリング・オフを通知
契約の解除を通知した。
同社の対応
作業員Xが「工事は終わっている」として拒否
消費生活センターの相談員Eに対し、クーリング・オフには応じず、減額のみ提示。受領した金銭は、一部を返しただけ。
訪問した作業員Xは、給排水管工事の役務について契約を勧誘し、契約金額はCの想定を30万円以上上回りました。ここでも、契約の内訳は公表資料に記載されていません。
支払いの場面が、この事例の核心です。Cが現金では支払えないと申し出たにもかかわらず、作業員Xは次のように言ったと認定されています。
「振込みだと大変だし、手数料もかかりますよね。私と一緒にATMまで行って、払ってもらった方が楽ですよね」
——消費者庁公表資料(関東経済産業局の行政処分)より
そのうえで、Cの意に反して金融機関のATMへ連れて行き、現金を出金させて、その場で支払わせたことが、意に反した連行と認定されました。
この発言は、順を追って組み立てられているように読めます。まず「今日」と支払いの時期を固定し、次に「手数料もかかりますよね」と消費者のためを装った理由を添え、最後に「私と一緒に」「楽ですよね」と、同行と同意を求める。あくまで筆者の読みですが、断る余地を一つずつ埋めていく話法に見えます。
後日、Cがクーリング・オフを通知すると、作業員Xは、消費生活センターの相談員Eに対して次のように告げました。
——消費者庁公表資料(関東経済産業局の行政処分)より
ここでも全額の返還は拒否され、受け取った金銭の一部を返すにとどまりました。一般に、工事が終わっていても、法定の期間内であればクーリング・オフを申し出ることは可能とされています。工事が終わったという理由だけで断られた場合は、そのまま受け入れず、消費生活センターに相談するのが安全です。
2つの事例を比べると
| 項目 | 事例1 | 事例2 |
|---|---|---|
| 時期 | 令和7年6月 | 令和7年2月 |
| 役務 | 害虫駆除(駆除後の予防措置を含む) | 給排水管工事(トイレの修繕) |
| 広告の表示 | 「関東エリア最安値に挑戦!550円(税込)〜」 | 「詰まりトラブル今すぐお電話を 980円〜」 |
| 来訪を依頼した人 | 消費者A本人 | 消費者Cの親族D(Cへの報告・許可なし) |
| 来訪した人 | 作業員Z | 作業員X |
| 消費者の想定額 | 高くても1万円程度 | 高くても3万円程度 |
| 実際の契約額 | 想定を10万円以上上回る | 想定を30万円以上上回る |
| 支払いの場面 | 資料に記載なし | 現金で払えないと伝えたが、ATMへ連れて行かれ、その場で支払い |
| 解約の申し出 | 相談員Bを介してクーリング・オフを申し出 | Cがクーリング・オフを通知 |
| 解約時の同社の対応 | 従業員Yが「訪問販売には該当しない」と説明、一部返金のみ提示 | 作業員Xが「工事は終わっている」として拒否、減額のみ提示 |
| あわせて認定された問題 | 不実告知、返金拒否 | 返金拒否、意に反したATM連行 |
共通しているのは、広告では「〜円から」と最低額だけを見せ、来訪した後の契約の場面で、消費者が想定していた額を大きく超える契約に至っている点です。さらに、解約を申し出た後の対応まで含めて、消費者が不利になる形で問題が積み重なっていました。
参考|国民生活センターが伝える別業者の「390円から」トイレ修理事例(HOPE Groupの事例ではありません)
ここからは、HOPE Groupとは別の事例です。国民生活センターが令和3年(2021年)10月に公表した、トイレの詰まり修理の相談事例を紹介します。手口の型が今回の認定事実とよく似ているため、比べる材料になります。
広告
「料金390円から」とのネット広告
夜間のトイレの詰まりで、依頼した。
作業開始
「勝手に直すと逆に詰まる」と警告
作業員は到着後、消費者にこう告げた。高圧ポンプで10分作業したが、詰まりは解消しなかった。
追加提案
高額な作業を段階的に提案
便器を外して排水管を確認(3万円)、長年の汚れの通貫作業(20万円前後)、再発防止の特殊清掃(15万円)と、一段ずつ提案した。
契約
約55万円の契約書を提示
「現金なら50万円」と、値引きを示唆した。
支払い
その場でATMからの引き出しを促された
消費者は、現金での支払いを求められた。
消費者が断りにくかった背景として、近隣の住民に迷惑をかけてはいけないという心理と、各段階で了承を求められたことが挙げられています。段階的に提案されると、途中で降りにくくなるのは無理もありません。国民生活センターは、広告の金額をうのみにしないこと、契約を急かされたら作業を断ること、納得できない請求はその場で支払わないことを助言しています。
現金払いやATMでの支払いへ誘導される点は、HOPE Groupの事例2と重なります。ただし、別の事業者による別の事案であり、両者の関係を示すものではありません。同種の手口が、以前から繰り返し報告されてきたという背景を知る手がかりとして、ご覧ください。
「〜円から」の広告で契約が膨らむ|レスキュー商法の相談が増えている背景
水漏れ、トイレの詰まり、鍵のトラブル、害虫駆除。急に困ったときに頼む「暮らしのレスキューサービス」をめぐっては、以前から低額の広告と高額な請求の落差が問題になってきました。
内閣府の消費者委員会は令和7年8月4日、この分野の消費者問題についての意見を公表しています。それによると、相談は2020年度ごろから急増し、その後も増加傾向にあります。また、ネットなど電子広告の割合は、2014年度の15%から2024年度には55%まで上がりました。
5,000円
広告表示額の中央値
消費者委員会の意見が示したアンケート結果(Q9)。
9,000円
消費者が想定した額の中央値
広告を見た消費者は、表示より高めに見込んでいる。
20,000円
実際の請求額の中央値
想定額の2倍を超える。
同じアンケートでは、広告表示額の中央値が5,000円なのに対し、実際の請求額の中央値は20,000円でした。今回の2件は、これをはるかに超える例です。「980円〜」の広告に対し、契約額は少なくとも30万円を超える計算になります。
消費者委員会の意見には、トイレの修理で、広告は「390円から」だったのに、実際の請求は55万円(現金払いにすると50万円へ値引き)になったケースも載っています。この事例の手順の詳細は、前の節で紹介した国民生活センターの事例のとおりです。
「〜円から」の「から」が、実際にはいくらになるのか。広告だけでは分かりません。急いでいるときほど、この一文字を疑う余裕が持てなくなるのが、この種の商法の厄介なところだと感じます。
⚠️ 公表された事例から見える、要注意の場面
- 広告の最低額だけを見せられ、作業内容や総額の具体的な説明がないまま作業や契約が進む
- 依頼した人と、現場で契約する人が違う(家族が電話し、本人が説明を受けていない)
- 現金払いを求められる、または「ATMまで一緒に行きましょう」と誘われる
- 解約を申し出ると「訪問販売ではない」「工事が終わっているからできない」と言われる
- 納得できないなら一部返金する、という提示だけで済まされそうになる
- 「勝手に直すと逆に詰まる」などと不安をあおられ、追加作業を一段ずつ提案される(別の事業者の事例)
指示の内容と今後のスケジュール|過去に契約した全顧客へ通知
業務停止命令と並んで重要なのが「指示」です。HOPE Groupは、次の2点を求められています。
1つ目は、違反の原因を調査・分析して検証し、法令遵守体制の整備と再発防止策を講じることです。この中には、法令や契約に基づく返金・解約の問合せに、適切かつ誠実に対応することも含まれます。役員・従業員・委託先の作業員・再委託先にも周知しなければなりません。
2つ目が、契約者への通知です。令和7年7月1日から令和8年9月17日までに訪問販売で契約した全顧客に対し、業務停止命令の内容、指示の内容、不実告知(クーリング・オフに関する虚偽説明)があった事実を知らせ、関東経済産業局のサイトに掲載された公表資料を添付します。通知の内容と同封書類は、事前に同局の承認を受ける必要があります。
令和7年2月〜7月
4つの違反行為が行われた時期
書面の不備、不実告知、返金拒否、ATM連行が認定された期間
令和8年9月17日
命令日
業務停止命令・指示・代表者への業務禁止命令が出された日
令和8年9月18日
業務停止の開始・公表
9か月間の停止期間が始まり、消費者庁が公表
令和8年10月1日
通知内容の承認申請期限
通知内容と同封書類一式を提出し、承認を得る期限
令和8年10月19日
通知の実施・法令遵守体制整備・報告の期限
全顧客への通知、法令遵守体制の整備等を行い、報告する期限
令和9年6月17日
業務停止期間の終了
9か月間の停止期間の最終日
対象期間に同社と契約した人には、今後、この通知が届くことになります。通知を受け取ったら、書かれている内容と、公表資料の内容を見比べてみてください。
同社と契約した場合の対処法|クーリング・オフと相談窓口
すでにHOPE Groupと契約した、あるいは契約を迫られている場合に、まずやっておきたいことを整理します。
01
契約書面を確認
社名、代表者名、所在地、契約金額、工事内容が書かれているか確認する。記載がなければ、その点も相談時に伝える。
02
8日以内ならクーリング・オフ
訪問販売では、法定の契約書面を受け取った日から8日以内なら、書面(ハガキなど)で無条件に解除できる。控えを残し、記録の残る方法で送る。
03
その場で払わない
現金払いやATMへの同行は断る。「今日払えば安くなる」といった言葉にも、その場で決めず、いったん持ち帰る。
04
188に相談
消費者ホットライン「188」に電話すると、最寄りの消費生活センターにつながる。契約後でも、まず相談を。
契約書面を受け取ってから8日以内であれば、原則として理由なくクーリング・オフができます。「訪問販売には該当しない」「工事が終わっている」と言われても、その説明が正しいとは限りません。国は今回、そのような説明を違法な不実告知と認定しています。
なお、自分から電話で来てもらった場合でも、契約内容の具体的な説明がないまま来訪したようなケースでは、訪問販売として規制される場合があります。個別の判断は難しいため、迷ったら188に相談してください。
よくある質問(FAQ)
Q. 業務停止命令の期間中、HOPE Groupは一切営業できませんか?
停止されるのは、訪問販売に関する業務のうち「勧誘、申込受付、契約締結」の部分です。期間は令和8年9月18日から令和9年6月17日までの9か月間です。それ以外の業務の扱いについては、公表資料では個別に述べられていません。詳しくは公表資料をご確認ください。
Q. 代表者個人も処分を受けたのですか?
はい。特定商取引法第8条の2第1項に基づき、代表取締役の池本明優氏に対して、同じ9か月間の業務禁止命令が出されています。停止対象の業務を新たに開始すること、およびその業務を営む法人の担当役員になることが禁じられています。
Q. 過去にHOPE Groupと契約した人はどうなりますか?
令和7年7月1日から令和8年9月17日までに訪問販売で契約した顧客には、同社から、処分の内容や不実告知があった事実を知らせる通知が送られる指示になっています。解約や返金に納得がいかない場合は、消費者ホットライン188に相談してください。
Q. 名前が似ている別の「HOPE」の会社とは関係がありますか?
公表ページには、類似する名称の別会社と間違えないよう、所在地なども確認してほしいという趣旨の注記があります。今回の処分の対象は、法人番号3011401025128、東京都新宿区中落合の株式会社HOPE Groupです。社名だけでなく、法人番号や所在地を照らし合わせてください。
Q. 工事が終わっていても、クーリング・オフはできますか?
一般に、工事が終わっていても、法定の期間内であればクーリング・オフを申し出ることは可能とされています。今回の事例2でも、「工事が終わっているから応じられない」という応答が、返金拒否の違反として認定されました。個別のケースは消費生活センターで相談できます。
📌 この処分のポイントまとめ
- 株式会社HOPE Group(東京都新宿区中落合3-29-10、代表取締役・池本明優氏)に、令和8年9月18日から9か月間の業務停止命令。
- 代表者個人にも同じ期間の業務禁止命令。停止対象は訪問販売の勧誘・申込受付・契約締結。
- 認定された違反は、書面の不備、クーリング・オフの不実告知、全額返金の拒否、意に反したATM連行の4つ。
- 事例では、「550円〜」「980円〜」の広告に対し、契約額が想定を10万円以上・30万円以上も上回った。
- 令和7年7月1日〜令和8年9月17日に契約した全顧客に、処分内容の通知が行われる。
- 困ったら消費者ホットライン188。契約書面の受領から8日以内ならクーリング・オフが可能。
まとめ|「最安値」の広告と、想定を大きく超える契約額に注意
今回の処分で目を引くのは、違反が特殊な手口ではなく、ごく日常的な場面で起きていることです。詰まりや害虫といった「今すぐ何とかしたい」場面で、目に入った安い広告に電話をかける。この流れ自体は、誰にでもあり得ます。
そのうえで、来訪後に契約額が想定を大きく上回り、支払いを急がされ、解約を申し出ても取り合われない。国が認定した事例は、この一連の流れをそのまま示しています。広告の最低額だけでなく、総額の見積もりを書面で確認する。その場で決めない。この2点を習慣にしておくだけでも、被害に遭う確率は下がるはずです。
すでに契約した方は、一人で抱え込まず、まず188へ。通知が届く予定の方は、内容を確認して、必要に応じて相談してください。
📖 あわせて読みたい
同じく給排水設備の修繕を訪問販売で行い、格安広告から高額請求に至った事例は、こちらで解説しています。
【東京都2026年】給排水設備修繕訪問販売「玉岡健・藤井勝己(関東総合設備)」業務停止3か月の全容
出典・参考資料
- 消費者庁「訪問販売業者【株式会社HOPE Group】に対する行政処分について」(令和8年9月18日)
- 訪問販売業者【株式会社HOPE Group】に対する行政処分について(PDF)
- チラシ「暮らしのレスキューサービスに関する悪質商法にご注意!」(消費者庁、PDF)
- 内閣府消費者委員会「レスキューサービスに関する消費者問題についての意見」(令和7年8月4日、PDF)
- 国民生活センター「水回り修理「950円〜」のはずが…数十万円の高額請求に!」(令和3年10月7日)
【免責事項】本記事は、上記の公表資料に基づいて作成しています。処分の内容や違反行為は、行政機関が認定したものです。記事内の会社情報・金額・発言は公表資料の記載によるものですが、内容は将来変更される可能性があります。個別の契約に関する法的判断は、消費生活センター(消費者ホットライン188)や弁護士等の専門家にご相談ください。記載内容に誤りがある場合は、お問い合わせフォームよりご連絡ください。



コメント